肉食人類＆雑食人類

　最初の本格的な肉食人類であるハイデルベルゲンシスがアフリカに誕生した。
身長１．８メートル、体重１００キロである。寒冷なヨーロッパにも進出した。
そこで新たな人類であるネアンデルタール人が誕生する。ハイデルベルゲンシスから進化したと云う。
二十五万年ほども前のことである。
長い手足、屈強な身体、発達した悩、寒いヨーロッパ地方で誕生して白い肌、青い目、金髪の人さえいたと言われている。

ネアンデルタール人は
石器の武器を手に他の肉食獣を圧倒する。ヨーロッパにおいて食物連鎖の頂点に立つのだ。
他の肉食獣と同じようにテリトリーを作って小集団で生活することが
肉食人種が生存するために必須だった。決してネアンデルタール人が大きな集団生活に
移行していくことはなかった。遺跡の調査から彼らが肉食獣などと同じように家族単位の生活をしていたことが
知られている。それが狩猟だけに依存する人類の限界であり宿命であった。


ネアンデルタール人よりわずかに遅れて２０万年前にアフリカに誕生した現生人類の
ホモサピエンスはアフリカを出て一部はヨーロッパに向かった。クロマニヨン人と言われる人たちである。

クロマニヨン人は人類誕生以来の雑食での生活を維持していた。ネアンデルタール人とは異なり
比較的大きな集団で生活していた。すでにかなり多様な生活を営み装飾品を専門に作る人たちがいたことさえ
推定されている。

雑食だったクロマニヨン人は限られたエリアでも大きな集落で生活した。
食べれるものは何でも食べる生活は限られたエリアでも多くの人が生活できた。

大集団で生活していたホモサピエンスは様々な生存の危機に際してはネアンデルタール人よりはるかに強く、
また戦いにも強かった。

今日まで、ホモサピエンスの社会は多様化の一途であり続けているように見える。
多様化の社会は良くも悪くも、何でも可能な限り受け入れてしまう社会である。
そのこと自体が人類に大きな負担や苦しみを生み出してもきた。多様化はホモサピエンス誕生以来の
十字架なのだ。それゆえに多様化を恨み、激しい怒りを感じる人たちが現れた。

ヒトラーのような単純な社会を志向する人たちも現れたし、
共産主義のように単純な経済生活を模索する人たちもいる。が、全体としては多様化の一途である。

食生活を考える時には、この多様化を常に念頭に置いておかなければならない。
そうでなければ机上の空論になってしまう。


多様な社会は体に良いものも悪いものも、何でも基本的に受けいれてしまう。
医学や科学が飛躍的に進歩した現代にあっても、食べ物に関しては、身体に良いものもあれば悪いものも満ち溢れている。
タバコをみれば明らかである。酒を見れば明らかである。

《　絶対安心と云える食物などはない！　》
と云うのが健康食を考える上でも第一歩なのです。