糖質制限は必要

 以前から酸化が老化の大きな原因だと云われてきました。活性酸素が細胞を痛めて、その結果老化すると云うのです。最近はそれとともに、〈糖化〉が老化の大きな原因になっていると云われています。血糖値が上昇して過剰になりたんぱく質の糖化が起こり、人体を老化させていると云われるようになりました。

 たんぱく質の糖化とはたんぱく質が糖分と結合することを云います。この糖化されたたんぱく質は代謝されにくく、いつまでも留まって代謝を衰えさせて様々な疾患の温床になると云うのです。
 たんぱく質の糖化は全身の臓器(皮膚を含む)でおこります。骨はたんぱく質にカルシウムなどが巻き付いたものです。この骨のたんぱく質が糖化されると骨は弾力性を失って硬くもろくなり簡単に骨折するようになります。骨が糖化されると、カルシウムを増やしても骨は強くはならないのです。
 骨だけではありません。靭帯や腱なども硬くもろくなります。膝を痛めたり腰を痛めたりする要因に成ります。骨折よりももっと悲惨ことにもなりかねません。私は以前に重症の骨折患者を整形外科に見舞ったことがありました。大部屋にいたその患者さんはお隣さんからもらったどら焼きの包みを開いていました。スイーツ好きの患者さんがとても多いようでした。整形外科ではスイーツの持ち込みを禁止しないのか?と不思議でした。ある患者さんが「寝ていると、突然腰の骨がバラバラになった」と言ったのを思い出します。
 アルツハイマー病は脳にアミロイドβと云う物質が溜まりそれが原因でなると云われています。アミロイドβはインシュリン分解酵素で代謝されて無くなります。しょっちゅうスイーツを食べてインシュリンが大量に使われている人はインシュリンの分解酵素が不足し、そのためにアルツハイマー病になると疑われているようです。
 糖化は髪の大敵だとみられているようです。毛根が糖化されると充分に毛髪が成長しないうちに毛が抜けるようになり、毛根の近くのメラサイトが糖化するとメラニン色素が出来なくなって白髪になると云われています。


 〈健康職〉では血糖値を急激に上げる砂糖と小麦を摂らないので、それ自体ある程度の糖質制限にはなってはいます。けれども、それでアンチエイジング対策が充分かといえばそうではありません。やはり、若々しい体を維持していくためには意識的に糖質の摂りすぎを無くすことが必要です。

 健康食を実施して7年が経過しましたが、この間にある程度の老化が進んだことを認めざるを得ません。肌のシミが増え、白髪が増え、歯が折れて失いました。夜間の街灯の周囲が傘をかぶって見える時があります。
 糖化による老化がある程度進んでいることを認めざるを得ません。
 それで、糖質制限にトライしています。もっとも糖質制限と言っても、単に炭水化物の適正量を明らかにしようとしているだけで、一般に行われているような糖質制限ではないのかもしれませんが?

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